検査治具とはなにかについて

作業に用いる工具や器具のことを治具と呼びますが、検査においても治具は活用されており、検査治具が製品の品質や信頼性を確認するのに活躍しています。検査治具といっても形状や機能は様々ですし、何をどう検査するかによっても違ってきますから、種類が豊富で無限大と言っても過言ではないです。当然ながら既製品で実現できない検査については、治具をオーダーメイドで製作したものを用いて検査が行われます。検査対象をしっかりと固定したり、正確に検査できる必要があるので、検査治具には信頼性が求められます。

また、繰り返し何度も使うことが多いですから、簡単に壊れてしまっては困るので、耐久性も重要なポイントになることが多いです。検査治具はそれ自体が検査結果に影響しないことが大前提なので、シビアな要件の検査においては、治具に求められる要件もまたシビアです。例えば電波や外来ノイズの影響を受けやすい高周波を扱う精密機器の検査には、電気特性的に検査結果に影響を与えない検査治具が必要です。デリケートな精密機器は、目視で分からない微細な振動が大きく影響することもあるので、振動についても配慮が必要になります。

言うまでもありませんが、精密機器は電気を原動力に動くものですから、必然的に発熱するので熱に関する配慮も欠かせないです。放熱が間に合わず検査対象を壊してしまうのは論外ですが、能動的に放熱しても良いかどうか、検査結果にどれほど影響を与えるか考えながら決めることが求められるわけです。